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  抵当権の移転とは、金融機関が抵当権という権利を、他の金融機関に渡すことです。

  でも、これでは意味がよくわからないと思います。

  住宅ローンの抵当権の移転が行われた場合を例に説明します。


  金融機関は、一般の方に住宅購入資金を貸します。

  その貸したお金に、利息をつけてして返してもらうことによって利益を得ます。

  ところが、住宅ローンの返済期間は20年から30年以上かかります。

  だから、金融機関も利益を得るのに同じだけ時間が、かかってしまいます。


  住宅ローンでは例えば3000万円を貸して、30年かけて4000万円を返してもらうのです。

  つまり金融機関は30年かけて、4000万円-3000万円=1000万円、の利益を得るのです。


  しかし、最近は経営が苦しくなってしまう金融機関がでてきています。

  この場合は、30年も時間をかけ1000万円の利益を得る、というわけにはいきません。

  そこで、この様な金融機関は、短期で利益を得ようとします。

  つまり、3000万円を貸し付けた住宅ローンを、2年後に3100万円で他の金融機関に売るのです。

  これで、3100万円-3000万円=100万円 の利益を、わずか2年で得ることができます。

  本来ならば30年待って1000万円の利益を得たいところです。

  しかし、今が苦しいので住宅ローンを返済途中の2年で売り、100万円の利益を得ることにするわけです。


  返済途中の住宅ローンを買った金融機関は、前の金融機関がもっていた抵当権も、引き取ります。

  この抵当権がないと、もし住宅ローンの支払が途絶えたとき、家や土地を競売にかけてお金にできず大損するからです。

  このようにA金融機関がB金融機関に、返済途中の住宅ローンを売ってしまったとき、抵当権という権利もA金融機関からB金融機関に移動することを


  「抵当権の移転」というのです。


  ちなみに抵当権の移転をする場合、住宅ローンでお金を借りた抵当権設定者の承諾は必要ありません。

  なぜなら抵当権設定契約書に、抵当権設定者の承諾なしで抵当権を移転できる、となっているからです。

  もっとも住宅ローンでお金を借りた抵当権設定者からみれば、抵当権の移転でお金を返す相手が変わるだけです。

  返済金額や返済期間が変更になるわけではないので、特に不利益はありません。

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